なぜ、あなたの話は「伝わらない」のか?
自分の考えや経験を、相手に分かりやすく伝えるのは、非常に難しいスキルです。 特に、面接という緊張状態の中では、話があちこちに飛んでしまい、自分でも何を言っているのか分からなくなってしまうことがあります。
話が伝わらない人の特徴は、「思いついた順に、時系列で話してしまう」 ことです。
伝わらない話し方の例 「私が学生時代に力を入れたのは、サークル活動です。テニスサークルに所属していて、2年生の時に、新入生がすぐに辞めてしまうという課題がありました。そこで、私はまず、新入生に話を聞いてみることにしました。そうしたら、練習が面白くないという意見があったので、練習メニューを改善することを提案しました。結果、新入生の定着率が上がりました。この経験から、課題解決能力が身についたと思います。」
この話し方では、聞き手である面接官は、最後まで聞かないと「結論(この学生の強みは何か)」が分かりません。 忙しい面接官は、あなたの話を親切に要約してはくれないのです。
結論から話す、最強のフレームワーク「PREP法」
ビジネスコミュニケーションの基本として、PREP(プレップ)法 というフレームワークがあります。 これは、以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。
- P = Point(要点・結論)
- R = Reason(理由)
- E = Example(具体例)
- P = Point(要点・結論の再確認)
この順番で話すことを意識するだけで、あなたの話は、驚くほど論理的で、分かりやすくなります。
PREP法を使った自己PRの例文
先ほどの「伝わらない例」を、PREP法を使って書き換えてみましょう。
Point(要点・結論)
まず、あなたの「強み」という「結論」を、最初に断言します。
「私の強みは、現状を分析し、課題を解決に導く 『課題解決能力』 です。」
Reason(理由)
次に、その強みがあると言える「理由」を簡潔に述べます。
「なぜなら、所属していたテニスサークルで、新入生の定着率が低いという課題を、練習メニューの改善によって解決した経験があるからです。」
Example(具体例)
そして、その経験を具体的な「エピソード」として、生き生きと描写します。ここが、あなたの話にオリジナリティと説得力を与える、最も重要なパートです。
「当時、私のサークルでは、新入生の半数が、夏休み前に辞めてしまうという状況でした。私は、その原因を突き止めるために、まず1年生全員にヒアリングを行いました。その結果、練習が『基礎練習ばかりで単調だ』という不満があることを突き止めました。そこで私は、キャプテンに『ゲーム形式の練習を取り入れること』を提案。練習メニューの改善チームを立ち上げ、他大学のサークルの練習方法なども参考にしながら、初心者でも楽しめる新しい練習プログラムを考案・実行しました。」
Point(要点・結論の再確認)
最後に、その経験から得た「学び」を、入社後の「貢献イメージ」と結びつけて、もう一度「結論」を強調します。
「この経験の結果、新入生の定着率は前年の50%から90%へと大幅に改善しました。この経験から学んだ 『課題解決能力』 を活かし、貴社に入社後も、お客様が抱える潜在的な課題を発見し、その解決に貢献したいと考えております。」
PREP法を使いこなすためのコツ
- 一文を短く:PREP法の各パートを、それぞれ短い文章で、簡潔に話すことを意識しましょう。
- 接続詞を効果的に使う:「なぜなら」「例えば」「このように」といった接続詞を使うと、話の構造がより分かりやすくなります。
- あらゆる回答に応用する:PREP法は、自己PRだけでなく、「ガクチカ」「志望動機」「長所・短所」など、面接における、あらゆる質問への回答に応用できる万能のフレームワークです。
まとめ
PREP法は、単なる「話し方のテクニック」ではありません。 それは、あなたの 「思考を整理するためのツール」 でもあります。
自己PRを考える段階から、このフレームワークに沿って情報を整理することで、あなたの思考はクリアになり、自信を持って面接に臨むことができるようになります。
「結論から話す」。 このシンプルな原則が、あなたのコミュニケーション能力を劇的に向上させ、面接官の心を掴む、最強の武器となるはずです。